真剣に保育士を目指す方、必見!保育実習での不安を取り除くための解決策

保育士を目指す実習生の皆さんも専門的な用語 ADHD(注意欠如多動性障害)とLD(学習障害)

(1)ADHD(注意欠如多動性障害)

ADHDは注意欠如多動性障害と言われ、不注意さや多動性、衝動性が特徴です。園児では多動性が強く、じっとしていられないという様子が特徴です。注意や関心、行動の自律が苦手というタイプです。
 

体験談:

①感情のコントロールが難しい

私がC君の担当をしたのは4歳児、5歳児のときです。3歳児クラスにいるときから、よく担任の先生の手を煩わせているなあと思ってみていたのですが、実際に担任になってみて、彼の感情の高ぶりにはたいへん悩まされ、保護所の方とも連携しながら少しずつですが、彼を理解できるようになっていったと思っています。
 
彼は叱って育てることはできません。こんこんと言い聞かせて少しずつあらためていってくれるように期待するという感じでしょうか。4歳児のある日、Kちゃんというお友だちに噛み付きました。その場は、他の子がいる手前、強く叱りましたが、彼には通じていません。「カー」となってしまうと、その場は力づくで止める以外に方法がありません。
 
そんなことがよく起こったのですが、別室に連れて行って気持ちを落ち着かせることから始めます。「ぐーっ」と怒りをこらえている彼の表情はすごいです。ようやく冷静になったら、先ほどの嚙み付いたことについて「なぜそんなことをしたのか」を聞き、ゆっくりと「どうしたらそんなことをしなくなるのか」について話し合います。落ち着くと彼はしっかりと話し合いの土俵には立ってくれるんですよ。
 
この指導は、私一人では到底できません。副担任、保護者(時々参観に来てもらいました)などの周囲の大人が、同じ調子で指導を続けるのです。感情コントロールの練習はたいへんです。ただ、怒りの感情を抑えるよりも喜びの感情を練習することで、彼が「感情をコントロールするとはどういうことなのか」をわかってくれるようになります。
 

②一つ一つの指示が必要

また、保育中の他動や不注意さにも悩まされます。やりたいことがどんどん広がっていくと、彼の身の回りは散乱状態になります。「片付けなさい」ではなく、「おはじきを箱に入れて」「次は車をボックスの中に入れてね。」・・・というように一つずつの指示が必要になるのです。保育中、自分の好きなことを始めたり、それをなかなかやめなかったりすることはしょっちゅうでした。
プロの保育士さんはどう対応するかを勉強すること
実習で学んで欲しいことは、先生の対応です。ADHDの園児は、けんかが多くなります。自分のやりたいことを止められたり、邪魔されたりした時に感情の爆発があり、自分の気持ちのコントロールができないのですね。ですから普通のけんかとは違います。その園児が関わるけんかを、先生がどう処理されるかということ、また、当事者の保護者だけではなく、関係した保護者の方にどう伝えるのかということです。
 
もう一つ大切なことをお話しますね。けんかには、当事者以外に複数が関係します。「この園児はADHDですから、ケガをしても仕方がない」ではすみませんね。この問題は、保育園だけではなく、小学校や中学校ではもっと大きな問題になることがあります。実習を受ける前にこのような問題もあることを知っておくことも必要です。
 

(2)LD(学習障害)

発達障害の中のLD(学習障害)は、よく単に勉強嫌いなのか、それとも知的障害にあたるのかについて保護者の方を悩ませるところです。知的障害というのは、全般的に知的能力に劣ることです。園児でも、ひらがなや数字に非常に興味を示す子どももいますが、絵本でも文字を読むことができません。保育園ではあまり本を読むという機会はありませんが、勉強の場面では、他の園児より明らかに劣る場面が見られます。
 
ただ、園児の段階では、勉強嫌いとの区別がつきにくい場合があります。できない分野であっても保育士や親がそばにいて、集中してできるならば学習障害はないと考えます。
LDには、次のような特徴があります。
 
理解はできるが、勉強はできない。文字がぼやけたり、反転して見えたりする。本はしっかりと読めるが、文字が書けない。暗記力に優れているが数字についてだけは覚えられない。要するに、LDは、基本的な知的発達に遅れはないが、言葉の基本である読む、書く、話す、聞く、計算するなどの能力のうち、どれか特定の分野の習得に困難さがみられるということです。
 
5歳児の園児が絵本を読んでいるときに、LD児は、うまく読むことができません。一行一行であれば読むことができるのに、文章が並んでいますと、順序良く読むことができないのです。実習中に、このように特定の能力習得だけが困難な園児がいるようならば、一行ずつ読むことができるような支援が必要ということになります。
 
保育園では、このLD児を見抜くのは難しいですが、保育士さんは、常に保護者の方との話の中で、園児の気になることについて報告し合います。そのためには、園児の担当になってから、保護者の方と良好な関係作りをすすめていかなければなりません。実習中には、そんな先生と保護者の方の関係作りのテクニックも学ばなければならないのです。